2015年05月17日

仮定にすぎない、インデックス型投信が有利だということ

無分配のインデックス型投信の方が毎月分配型(=たいていはアクティブ)よりも優れているという見解をよく耳にします。

その理由として、
「分配金を途中で出さないので、効率的に元本が成長してゆくから」
「分配金(普通分配金)は、元本が減った上に税金が取られる」
から始まって延々と説明が続き、一方的に決めつけるように結論までいってしまうように主張がなされます...

異見や異論は、いっさいシャットアウトみたいな感じです。

もう少し、”民主主義的”にしようよ、と私は思うんですが...

まあ、それはともかく、彼らの論理には、一点、おかしいところがあります。

どこがおかしいのか...

それは、ある仮定にすぎないことを、さも当然起こるかのように決めつけている点です。

それは、”税率”が将来にわたって一定であるという仮定です。

無分配のインデックス型の投信が毎月分配型より有利だという見解は、
実は、「株式等に係わる譲渡益税」が将来にわたってずーっと一定の税率であることを暗黙の前提にしているわけですが、そんなことは誰も保証していません。

そもそも”税率”というものは、変化するものです。

最近では、消費税が上がりましたね...

また、”株式等に係わる譲渡益税”も、しばらく前は10%でしたが、今は20%が徴収されております。

相続税も控除枠が削減され、実質増税になりました。

そして、日本の国家財政はひっぱくしておりますから、今後、いろいろと増税になってゆく可能性は高いわけです。

すでに消費税が8%から10%になることが決まっていますし、譲渡益税についても上がる可能性はあります。

譲渡益税および分配金への課税がどんどん上がっていった場合、毎月分配型の方が有利になるケースだってありえます。


以下にモデルを示します。
(話しをわかりやすくするため、キリのいい数字を使ってます)

2016年1月1日に、Aさんは無分配のインデックス型投信を、Bさんは毎月分配型投信を、それぞれ100万円購入しました。

投資の最終評価は、7年経過後の2023年12月31日とします。

そして、毎月分配型投信は、毎月1万円(=毎年12万円)を分配し、7年経過後に110万円に基準価格が上昇したとします。

この場合、分配金(税引き前)と値上がり益の合計は94万円です。
計算式は、(12万円×7年)+(110万−100万)=94万円、となります。

一方、インデックス型投信は、毎月分配型を超えるパフォーマンスを挙げ、7年経過後に200万円に基準価格が上昇したとします。
つまり、100万円の値上がり益が出たとします。

ところが、税金(譲渡益税と源泉徴収の所得税)は、毎年10%づつ上がり続け、7年後には90%になったとします。(話しをわかりやすくするために、譲渡益税と分配金への課税は同じ税率だと仮定しています)

例えば、2017年は30%、2018年は40%、2019年は50%、2020年は60%、2021年は70%、2022年は80%、2023年は90%!、になったとします。

税引き後の手取り額を計算してみましょう。

毎月分配型投信:
納税額は、(12万円×20%)+(12万円×30%)+(12万円×40%)+(12万円×50%)+(12万円×60%)+(12万円×70%)+(12万円×80%)+(12万円×90%)+{(110万円−100万円)×90%}=61.8万円
よって、手取り額は、94万円−61.8万円=32.2万円となります。

無分配のインデックス型投信:
納税額は、(200万円―100万円)×90%=90万円
よって、手取り額は、(200万円―100万円)−90万円=10万円

何と!

毎月分配型投信の方が、最終的な手取り額は多いじゃありませんか!!

このように、税率が右肩上がりにあがってゆく局面においては、毎月分配型投信の方が優れているのです。

そして、膨大に積みあがった日本国債(国の借金)の返済のために、将来の日本の税率は上がっていく可能性の方が高いのです!

毎月分配型投信は、毎月税金が引かれるという”損”な部分があるとよく言われますが、インデックス型投信だって、最終的には税金を払うんです。

要は、納税を先送りにしているに過ぎないんですよ。

そして、将来の納税額については、国家権力の、つまり日本の政治家と財務官僚のサジ加減ひとつなのです。

そんな逆らえない方たちの手のひらの上に自分の運命をゆだねるなんて...

非常にリスキーだと思うわけです...

いかがでしょうか?...







posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☀| Comment(21) | 気づき・ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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