3.有事の円について
昔は、”有事のドル”と言われていたのは、皆さん、御存知ですよね。
アメリカ以外の国の経済混乱が起こったら、世界一の経済大国であるアメリカのドルが避難通貨になっていたということがひとつ...
もうひとつは、戦争が起こりそうになるとアメリカ国内の軍需産業が活気づくので、米ドルが強くなることを見越して買われるという意味であります。
しかし、今は、”有事の円”だそうです。
ギリシャにしろ、新興国にしろ、あるいはアメリカ自身にしろ、
世界のどこかで何かが起こったら、円のキャッシュに一時的に変えておく...
これもまた、各所でここ最近言われてきていることです。
少し前にテレビの池上彰さんの番組のどこかで、
「日本円は、雨宿り通貨である。雨が降ったら、みんな、円の傘をさす。雨とは有事のこと。逃げ道にされる通貨という意味だ」と説明されておりました。
だから、一時的な円高は散発的には今後もやってくる、ということです。
近い所では、6月,7月のギリシャ危機だそう。
これも、各所ですでに言われております。
テレビ東京の番組、先週の「マネーの羅針盤」や、今週の「モーニングサテライト」の中で確か私は耳にしております。
だとすれば、「Sell in June」や「Sell in July」もありえますね。
だから、その前に先回りして、現在高値の金融商品については、今のうちに、”売り逃げる”という戦略もありということです。
ただし、5/21の朝のニュースに出ていたように、
「ギリシャは銀行取引税という新税を創設し、それを借金返済に充てるプランを出した」
とのこと。
意外と大けがに至らずに、ギリシャの問題は済むかもしれません...
4.FRBの声明の変化について
これも最近よく言われていることですが、
FRBの声明の内容がはっきりとはしなくなったということを指摘されておりました...
イエレン議長は、
「データ、ディペンデンド」(そのときのデータ次第)
と語っている...
すべては、そのときの”データ”によって臨機応変に金融政策を決めていく、という意味ですね。
計画的に、いつ頃の時期にどれくらいの利上げ/利下げを行うかを以前は明言していたのが、
最近のFRBはいっさいそういうことをしなくなった。
だから、FRBが近い将来何をするのかがわからなくなっている。
なので、ヘッジファンドのマネージャーも、先の見通しが立たず、
ポジションをどう取っていいか、わからなくなっている、
とのこと...
これは、
・市場動向優先
・ヘッジファンド封じ
となるわけで、
短期的な混乱(=人災)が起こりにくくなり、歓迎すべきことだと私は思います。
市場の急変が、イエレン政権のうちは起こりにくいのではないでしょうか。
5.利上げの意味することについて
利上げをすると、企業の有利子負債の返済額増加や、家計の圧迫(変動ものの住宅ローン負担の増大など)につながり、景気にブレーキをかけることになるというのは経済学のイロハですね。
では、アメリカの利上げについても、やはりそうなのか?...
この日の最も重要なテーマです...
豊島さんのご見解としては、
経済にはマイナスではないかという議論もあることにはあるが、
基本的には、利上げは、”グッド・ニュース”である。
ゼロ金利こそ異常な事態であって、経済が病人の状態にあることを意味する。
利上げは、経済が、病状から回復することを意味するわけで、基本は喜ぶべきことなのだ。
そして、各所で言われているようにFRBの利上げは間違いなくあるし、来年中にあるだろう、と...
以上のようにおっしゃっていました...
長い目、大きな目で見れば、これからの世界経済は明るいわけです。
世界一の経済規模をほこるアメリカ経済が、病気の状態から脱し、健全な姿を取り戻し、よりいっそう、全世界を引っ張っていくわけですから...
異論はあるかもしれませんが、明るい見通しの元、私は投資戦略を立てて行きたいと思います。
以上でございます。
ご清聴ありがとうございました(笑)
私はこういうテレビの公開収録に参加するのは初めてだったので、新鮮な気分がして良かったですし、有意義な情報がたくさん聞けて、実際の放送日よりも先回りして投資戦略を練ることもでき、非常に満足な一夜となりました。
了
P.S.
昨日の午後に、通算1万PVを達成しました!
ブログ開設後、わずか3週間弱で達成できたのは、
ひとえにこのブログを訪問してくださる皆さんのおかげであります。
どうもありがとうございました。