2015年12月05日

『金融史の真実』を読み、金融システムというものを探る

『金融史の真実』という本を先日読みました...

金融史の真実: 資本システムの一〇〇〇年 (ちくま新書) -
金融史の真実: 資本システムの一〇〇〇年 (ちくま新書) -

12世紀のイタリア都市国家(フィレンツェ、ヴェネチア等)の時代からリーマンショック後までの金融の歴史を学べる優れた書物です。

著者は、東大経済学部を出て大手銀行に勤務した方で、知識だけでなく、実務経験も豊富。

よく学ばれておられるな、というのが読後の第一印象です...

そして、著者は、約1,000年の金融史の概観を行いながら、一つの結論を導き出します...

それは、”金融システム”というものは、自己修復&自己進化を遂げる不死身の存在ではないのか?、ということです。

現在の金融の仕組みは、中世のヨーロッパで生まれ、その後、世界の海を支配した大英帝国から、二度の世界大戦を機に覇権を手にしたアメリカへと、その「タクト」が受け継がれてきました...

その間、何度も崩壊(クラッシュ)の危機がありました。

しかし、その度に危機を乗り越え、システムの欠点を直しつつ生き延びてきました...

株式相場の大暴落も何度かありましたが、それぞれに原因は違うと言います。

歴史的に見るならば、同じ失敗は繰り返していない、というのが著者の主張です。

失敗を糧として、徐々に進化・成長してきたのだと...

それは、たとえで言うと、鋼鉄の製錬のようなもの...

叩かれるたびごとに、不純物(=システムの欠陥)をはじき出し、強靭になってきたのだというわけです。

以下、引用です...

歴史的変遷から感じられるのは、資本システムとはむしろ危機的な外部要因に揺さぶられながら、それを栄養素として取り込むことでその体系を逆に強化していく力学系のような印象を受ける。


確かにそういう見方もありえるな、と思いました。

この先何があるかは、もちろんわかりませんが、
【”人類の知恵”を超えた一種の人工知能(AI)としての金融システム】
というものがもしも存在するとしたら、それに期待したいな、という想いを少し抱きました...






posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☁| Comment(0) | 気づき・ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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