2016年04月30日

『メディチ家の至宝展』の感想、そして考察...

東京都庭園美術館で現在行われている、『メディチ家の至宝展』に行ってきました...
↓↓↓
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html

ここの場所に行くのは2回目でしょうか...

目黒駅から徒歩で5分ほどのところにあり、駅前も、たどり着くまでの途中の道々も、なにかお上品な雰囲気で満ちております。

それもそのはず、ここは旧朝香宮邸で、江戸時代もお大名のお屋敷などが周りにあったとか...

また、有名な「白金」もこの近くですね...

まさに、”ザ・山の手”というところでしょうか...


展示会は、旧朝香宮邸を改装した旧館と接続する新館との2館に渡って開催されています。

ですので、旧皇族の居間や寝室,客間なども併せて見物できるようになっております。

メインのメディチ家の至宝の数々もとても素晴らしいものばかりです。

貴金属や宝石を惜しげもなく使った、指輪,カメオ,十字架,首飾り,ブローチなど...

そして、画家を使って描かせた肖像画には、毛皮や装身具をまとった豪華な服装で当主や令嬢が描かれています...

ヨーロッパの中世の大富豪の「富」が実感できます。

別世界にトリップした気分を味わえますよ...

日頃の憂さを一時忘れさせてくれるのは間違いないところです...

展示を見終わった後は、カフェやミュージアムショップを楽しむも良し。
外へ出て庭を鑑賞するのも良し、です。

写真は、庭から見た旧館(正面)と新館(左奥)です...

teien_art.jpg


さて、商業と金融で富を築いたメディチ家は、その家系から3人のローマ教皇や2人のフランス王妃を出しました。

当主も、最初はフィレンツェ共和国の陰の実力者から、後の時代にはトスカーナ大公という君主の位を得るまでになります。

しかし結局は、家系は断絶してしまうんですね...
最後には、外国の勢力(オーストリアのハプスブルク家)に君主の位を取られてしまうんです...

また家勢が盛んなときにもマラリアや生来の病弱で結構死んでいることが、展示会の説明書きに記されていました。

ヨーロッパ中世では「死は、金持ちにも乞食にも平等に訪れる」と言われていて、”平等”の象徴(=神のもとでの人間の平等の象徴)とされ、カトリックの神父や修道士の説教にもよく取り上げられていたと言います。

つまり、「金の亡者はむろん、物質的な生活にしか目を向けない者は幸せにもなれないし、天国にも行けないよ。救われないよ」と、キリスト教の教義と合わせて説かれていたと言われます...

まさにその通りで、かつてこの美術館に住んだ日本の旧皇族も、メディチ家も、その財産や豪奢な生活は、今は煙のように消えてなくなっています。

要するに、すべてはいずれ滅ぶんですね...
肉体も、富も、この世の物質的な何もかもが...

そういう意味でいえば、投資ブログでよく見かける、”蓄財”中心の生活方針も...
また、節約し蓄財するという考えをほどほどにし、人生を楽しむ系のブログも...
両方ともこの世のはかない物に執着しているという意味ではおなじだと思います。

”富”(=財産)を築いてもあの世にまで持っていけないし、子孫に残すにしても、いずれ子孫も没落します...

また、今を楽しむ生き方(派手な消費生活)をしたとしても、死んだ後には何も残らないし、間もなく誰からも忘れ去られてしまう...

死が万人に平等に訪れるならば、大蓄財も大消費もいずれも似たようなもの...
おんなじでしょう...

結局、人間は、後世に何かタメになるものを残さないならば、人として生きた意味はないんです...

だから、何か残すべきものを為す機会があれば、金(カネ)や周りの環境や未来の人生設計図などに頓着せず、今やるべし!なんだと思います...

今の一瞬,一瞬を大事にすることの大切さをあらためて感じました...







posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 🌀| Comment(0) | 分析・考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月29日

『上流階級 富久丸百貨店外商部』を読んで...

4月19日の記事で書いた『シャーリーホームズと緋色の憂鬱』の作者である高殿円さんの著作をもっと他に読みたいと思い、『上流階級 富久丸百貨店外商部』を図書館で借りて読みました。

上流階級 富久丸(ふくまる)百貨店外商部 -
上流階級 富久丸(ふくまる)百貨店外商部 -

舞台はハイカラな町である神戸、そしてかの有名な関西のセレブ地区である芦屋...

架空の老舗百貨店である「富久丸百貨店」の外商部に勤めるOLさんのお話しです...

いやあ、面白いですねぇ...

エネルギッシュでアクティブな若い今どき女性が、縦横無尽に大活躍します...

そして、この作者さんの作家としての力量のすごさ...

Amazonの書評などを見ればわかりますが、第一に、読ませる文章力に表現力...
これらが、まず素晴らしいです...

夢中になって読めます...
時の経過を忘れさせるほどに...

次に、人物設定とその人物の魅力的な描写...

まるで魂が吹き込まれて、実在の人物のように感じてしまいます...

主人公の鮫島静緒ちゃんは、背が高くキツイ顔つきで、恋愛二の次、仕事第一のキャリアウーマンです。

もっとも、高校卒業後は大学へ進学せずにお菓子の専門学校に進み、そこを卒業後は大手を断って郊外にある小さなケーキ屋さんに勤務。

すべて、ポリシーを持って人生設計を行ったゆえの決断と実行力の結果です...

その後、出店交渉をした先の百貨店に引き抜かれて、企画部門でユニークな企画を成功させ、さらには男中心の職場である外商部へと異動になるという、30代半ばまでにすでに激動の人生を歩んできているというのがこの物語が始まる前までの設定です...

しかも、その間、出世頭の百貨店同僚と結婚し、流産し、離婚するというバツイチでもあります。

この物語は、そんな彼女の、仕事上の悪戦苦闘だけでなく、恋愛心理や人生観や心境の変化を巧みに描いています...

高校時代からポリシーと実行力で生きてきた彼女も、はやアラフォー...

これまでの人生をかなり自分のやりたいように生きてきていても、それでも、迷い・後悔・足りない所...
まだまだあるよ、ということなんですね...

女性の作家さんらしく、女心の機微や、今の世情と向き合って日々生きる女性の悩み事がとてもよく描かれているように思えます...

特に、若い仕事を持ってる的な女子におススメの作品ではないかと思います...
なぜなら、参考やヒントになるだろうからです...


例によって、気になった箇所をいくつか引用しますね...

「愛には敬意はないよ」
恨みや快感はあるけれど、と彼女は言った。
その言葉は静緒の中に、ひどく哲学的に響いた。


私ときたら尊敬を愛情だと錯覚して、異性と付き合ったり結婚したりしていたのか。だから長続きせずに飽きられたのか。


「今日ね、店の食品フロアを見てふっと思ったんだ。ケーキとダイヤって似てる気がする」
「そりゃまた、突拍子のないことを」
「はじめは値段の違いとか売り方の違いとか、あまりにも違いすぎるって思ったけど、今はそうは思わないのね。百円のシュークリームも百万のダイヤも、それを欲しいって思うお客さんの気持ちは一緒なんじゃないかなって。じゃあ売るほうも同じ気持ちでいるべきなんじゃないのって」


恋愛や仕事で悩み、そこから何かをつかんでいこうとする主人公静緒の心理がよく描かれていますよね...

また、作者自身の(おそらく)、社会や経済に関する深〜い見解も描かれているような気もします。
例えば、以下のような文章...

みんなが強く望んで、それを手に入れるために努力してもがくようなことが、最近は少なくなっているように静緒は感じていた。お金を貯めて女の子を乗せるために車を買ったり、背伸びしてブランド品を買いにハワイに行ったりするような、長い間百貨店を支えていた”憧れ”が失われてしまっている。


「仕事できて金稼いでる人間がまっとうだということにしとけば、社会ってもんがとりあえずは動くじゃない」
ははあ、と桝家がわかったのかわかってないのか判断つかない顔で息を吐く。
「そりゃそーだ。テレビに出てるやつとか、選挙で勝ったやつとか経済握ってるやつらって基本的にみんな金持ちですからね。そいつらが言う正義なんてとおりいっぺんだよなあ、くそくらえ上流階級!」


たとえ薬局がなくなっても、洋品店や文房具店や書店が経営が苦しくなって消えてしまっても、ケーキ屋だけは生き残るんじゃないか。わざわざ美味しいと訪ねてきてくれる価値が、ケーキ屋には見いだせるんじゃないか。だからいくつもあった有名なパティスリーへの就職を蹴って、ここで店をやるんだよ。
静緒はその、今考えれば若々しいだけで現実感のない君斗の考えに共感した。


いかがでしょうか...

優れた心理描写だけでなく、社会や経済への鋭い視点も併せ持った、能力の高い作家さんですよね...

なお、この作品はテレビ化もされていたみたいです。
↓↓↓
http://www.fujitv.co.jp/jyoryu/

気がつかなかったなぁ...







posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☁| Comment(0) | 分析・考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月28日

激安のサバ缶をはっけん...

私がいつも御世話になっている御徒町駅前の総合ディスカウントストアの多慶屋さん...

ときどき掘り出し物が出ます...
要するに、”特売品”ですね...

先日は、激安のサバ缶を見つけました。

saba_can.jpg

何と、定価(メーカー希望小売価格)は¥468円...

でもそれが1ヶ¥198で売られている上、2ヶまとめて買うと¥300円です。

表示通りの値で計算してみると、約68%引きですね...

もはやこうなると何が適正価格なのかよくわかりかねますが、とにかく安いと思いました...

何で安いのかなぁ...と、その場で手に取ってしばらく考えていたところ、ふと原材料表示を見るとノルウェー産と書いてありました。

そうか...
ひょっとしたら、ノルウェー・クローネ安が原因で元々安く仕入れているから、大きく値下げしても損になっていないからなのかな?...

昨年後半からの原油安の影響でノルウェー・クローネはかなり下がってますからね...

まあ、何にしても、消費者サイドにとっては有難いこと。
恩恵です...

ちなみに缶の横側には、”シー・マルシェ”と記されていました。

極洋のブランドみたいですね...
↓↓↓
http://www.seamarche.jp/index.html

さらに詳しく調べたところ、サバ缶・6缶入りが¥2,800円でオンラインショップで売っておりました。
↓↓↓
http://www.marche.kyokuyo.co.jp/products/detail.php?product_id=25

計算してみると、1缶当たり¥467円...

やっぱり、安いよなぁ...







posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☀| Comment(2) | お得系のネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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