2016年12月20日

『B勘あり!』を読んで...

『B勘あり!』という本を読みました。

B勘あり! -
B勘あり! -

著者は高卒で税務官になった女性で、今は税務署を辞めて独立している方のようです。

物語性やドラマティックなところはあまり無く、どちらかと言うと税務官の生息実態を中心に描いた半実録ドキュメンタリー...

おそらくは著者の実体験を参考にしているのか、脱税を試みる個人事業者とその顧問会計事務所、そして税務官との攻防が描かれます。

個人事業主は人生を苦労して生きてきた人ばかりで、根っからの悪党ではなく、ちょっとした出来心で税金を逃れようとします。

ちなみに「B勘」とは「B勘定」の略で、表沙汰にできないお金のこと。
(表に出せるカネは「A勘定」というそう...)

それを捕捉しようとする税務官側、そして新米税理士で、所長が病気で倒れたため代役に駆り出される若い女性主人公(かな?)...

最後にちょっとしたどんでん返しというか、この登場人物とあの登場人物がこうつながっているのか、という筋書きがあります。

それ以外はストーリーを楽しむというよりは、税務実務の様々なエピソードを体験できる小説という感じでしょうか...

脱税の時効は7年だが、税務署は3年より前はあまり追求してこないなどと書かれていました。

かといって脱税は論外ですが...

著者は主人公に最後に母校の講演会でこう語らせます...

「警察、図書館、道路などの費用は全部税金で賄わているんです。税金がなければその都度お金を払わないといけないんですね」

まさにその通りで、税金が無いと生活がいろいろと不便になるはずです。

そして、利便性というだけでなく、税金は持てる者から持たざる者への富の再分配という機能を担っている重要な制度ということを我々は理解しないといけないようです。

19日のNHK『クローズアップ現代』では、”奨学金を返せずに自己破産を申告する人”が取り上げられていました。

貧富の差が拡大し貧困者が苦労する世の中になっていますが、それを助ける財源はやっぱり主に税金です。

インデックス積立投資は、この点で、貧困者に無理解ではないでしょうか?...

自分の利益だけしか考慮していないわけですから...

むしろ、個別株や毎月分配型投信にて、”税金も払いつつ自己も利益を得る”という投資スタイルのほうが社会にやさしい投資家といえると思うんですが...







posted by スイス鉄道のように at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | 分析・考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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