2018年08月26日

『日本は誰と戦ったのか』を読んで(前編)

江崎道朗著『日本は誰と戦ったのか』を読みました。

日本は誰と戦ったのか
日本は誰と戦ったのか

第二次世界大戦における旧ソ連のスパイの暗躍に関することを書いた本です。

これを読むと、もう東京裁判史観は古いということを思い知らされます。

”スパイの暗躍”といっても、小説やドラマの中の話しではなく、アメリカでは学術的に、そして議会の公聴会でも取り上げられて、掘り下げられてるんです。

以下、引用です。

半世紀が過ぎ、多くの機密文書が公開されたことで、日本を開戦に追い込み、東欧とアジアの共産化に協力したルーズヴェルト民主党政権の問題点が、アメリカの保守系の歴史学者やジャーナリストたちの手によって次々と明らかにされてきています。二〇一七年に草思社から邦訳が出され、大きな話題となったハーバート・フーヴァー元大統領の回顧録『裏切られた自由(Freedom Betrayed)』(二〇一一年)もその一つです。


残念なことに、アメリカのそうした動向は日本ではほとんど紹介されません。ガラパゴス化と言って日本でしか通用しない技術や製品が揶揄されることがありますが、それは学問の世界でも同様です。特に日米戦争、近現代史に関して日本の歴史学会のガラパゴス化はかなり重症です。


太平洋問題調査会は戦前、ルーズヴェルト政権と連携して日本の中国「侵略」宣伝を繰り広げたシンクタンクとして有名ですが、その研究員の多くがソ連と中国共産党のスパイであったことがヴェノナ文書によって明らかになっています。


ルーズヴェルト大統領の死後、ソ連に警戒心を抱くトルーマン民主党政権下で、政権内部に入り込んだ「ソ連の工作員たち」は次々とあぶり出され、アメリカ外交を壟断していたことが明らかになりました。戦後、東欧とアジアが共産化したことに危機感を抱いた連邦議会も公聴会を開催し、政権内部で暗躍していた「ソ連の工作員たち」の活動を徹底的に追及しました。その結果、「ヤルタ密約」は全否定されることになったのです。


ゾルゲたちは、日本にソ連ではなくアメリカとイギリスを攻撃させようと工作していた。そして、見事に成功したと感じていた。これが、マッカラン委員会の質疑によって描き出されたゾルゲ事件です。これらの公聴会が行われた一九五一年八月と言えば、日本はまだ占領中です。このときすでに、アメリカの連邦議会において、「日本政府が南進、つまり対米開戦に踏み切った背後にゾルゲ機関の交錯があった」ことが指摘されていたのです。いわゆる東京裁判史観の見直しがアメリカの連邦議会において、日本占領中に始められていたわけです。


”ヴェノナ文書”というのはアメリカの国家機密文書で、そこには旧ソ連の工作員(スパイ)たちが第二次世界大戦中にアメリカに入り込んで活動していたりしていたことなどが書かれていて、冷戦後に公開されたようです。

冷戦中は、旧ソ連の暗号を解読していること、および、アメリカが旧ソ連のスパイの暗躍を許していたことを明かすことが国益にそぐわないと判断され、同文書は非公開にされていたんだそうです。

それが冷戦後に公開され、以後、アメリカでは多くの人がその内容を知っているという...

だから、アメリカでは「日本悪玉論」は後退しているんだそう。

日本悪玉論というのは、真珠湾攻撃は卑怯なだまし打ちだとか、軍国主義はナチスと同じくファシズムの一種だとか、第二次世界大戦における日本のいっさいを否定する論調のことです。

ただし、アメリカでは保守派とリベラル派があり、後者は依然として反日親中なんだそう。

日本の大学やメディアが左傾化しているとよく言われますが、アメリカの学界とメディアの左傾化は日本より激しいと言えます。ルーズヴェルト民主党政権の間に構築されたサヨク的なニューディール連合が官界や学界やメディアをがっちりと押さえ込んでしまった結果、戦後のアメリカの新聞には産経新聞にあたるものすらないのが実態です。『ワシントン・タイムズ』という保守系の新聞があることはありますが、影響力はそれほど大きくありません。テレビも同様の偏向ぶりで、たとえばCNNは保守派からは「コミュニスト・ニュース・ネットワーク(共産主義者のニュース・ネットワーク)」と揶揄されています。


バラック・オバマ民主党政権は、確かに安倍総理の靖国参拝に反対でした。ですが、それはオバマ政権を支えていたアメリカのサヨク・リベラル派が靖国参拝に反対だからです。


アメリカ太平洋軍のように現実に中国共産党政府の脅威と常に対峙している人びとの考えも、リベラル派とは全く違います。保守派やアメリカ太平洋軍はむしろ、日本の総理大臣が中国の批判に屈して参拝を取りやめることのほうを批判しているのです。しかもアメリカの保守派の中で日米戦争についてある程度学んでいる人は、日米開戦の責任が全面的に日本にあったとする東京裁判史観に対して否定的です。


いろいろと勉強になりますね...

明日は今日の記事の続きとして、第二次世界大戦における旧ソ連の工作員の活動について書きたいと思います。








posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☀| Comment(0) | 気づき・ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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