2020年09月04日

矢部宏治著『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』を読んで

矢部宏治著『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』を読みました。

俗に”日米同盟”と呼ばれるものの本質を鋭くかつ深くえぐる実話ドキュメンタリーという内容でした。

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) - 矢部宏治
知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) - 矢部宏治


第二次世界大戦に敗北し、ポツダム宣言を受け入れて主権を喪失した日本国は、サンフランシスコ平和条約(1952年)によって主権を回復するものの、実際にはそれは、民政のみが返還され、軍政(軍事)については国連軍という体裁をとったアメリカ軍に委ねられる半主権国家でした。

平和条約や安保条約というものは、故・吉田茂首相が結んだ「密約」とセットになっていたのです。

以下にいつくか引用して紹介いたします。

朝鮮戦争の開戦から七ヵ月後(一九五一年一月)に始まった、日本の独立に向けての日米交渉のなかで、日本は当時、朝鮮戦争に関して行っていた、そうしたさまざまな米軍への軍事支援を、「独立後も変わらず継続します」という条約を結ばされてしまうことになったのです。
それが一九五一年九月八日、平和条約や旧安保条約と同時に交わされた「吉田・アチソン交換公文」という名の条約です。


日米両国の間に「指揮権密約」が存在するということは、すでに三六年前に明らかになっているのです。その事実を裏付けるアメリカの公文書を発見したのは、現在、獨協大学名誉教授の古関彰一氏で、一九八一年に雑誌『朝日ジャーナル』で発表されました。
それによれば、占領終結直後の一九五二年七月二三日と、一九五四年二月八日の二度、当時の吉田茂首相が米軍の司令官と、口頭でその密約を結んでいたのです。


つまり「戦後日本」という国は、
「在日米軍の法的地位は変えず」
「軍事面での占領体制がそのまま継続した」
「半分主権国家」
として国際社会に復帰したということです。
その「本当の姿」を日本国民に隠しながら、しかもその体制を長く続けていくための政治的装置が、一九五二年に発足した日米合同委員会なのです。
ですからそこで合意された内容は、国会の承認も必要としないし、公開する必要もない。ときには憲法の規定を超えることもある。


ここで覚えておいてほしいのが、「密約の方程式」という言葉です(私が考えました)。
つまりこの一九五三年の「行政協定の改定」のように、米軍の特権についての条文が、米軍側に不利な方向で変更されたとき、そのウラ側にはほぼ間違いなく、日米合同委員会などで結ばれた密約が存在する。そして、米軍の権利はほとんど損なわれないようになっているのです。


今までぼんやりとではあるが常識として知っていたことが、具体的かつ体系的に説明されていてわかりやすかったです。

この著者の著書を他にも読んでより深く知識を深めたいと思いました。






posted by スイス鉄道のように at 07:00| 東京 ☀| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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